CCalcanova

2026年5月25日 · 4分で読了

APRとAPYは何が違う?——同じ口座で数字が食い違う理由

同じ口座のAPR(年利率)とAPY(年間利回り)がなぜ異なる数字になるのか。複利の頻度がその差を生む仕組みと、場面ごとにどちらで比較すべきかを解説します。

APR(Annual Percentage Rate=年利率)とAPY(Annual Percentage Yield=年間利回り)は、どちらも1年間の金利を表しますが、答えている問いが少しだけ違います。この違いを取り違えると、借りるときも貯めるときも、商品の比較を間違えることになります。

核心の違いは「複利」

APRは単純な年率で、年の途中で利息が何回複利計算されるかを考慮しません。APYは複利の効果を織り込んだ数字で、利息が年1回ではなく年に複数回残高へ組み入れられる場合に、実際に受け取る額(貯蓄の場合)や実際に支払う額(一部のローンの場合)を反映します。

月複利のAPR 6%は、APYに換算すると約6.17%になります。毎月の利息が、その年の残り期間、自らも利息を生み始めるからです。複利の頻度が高いほど、表示上のAPRと実効的なAPYの差は大きくなります。

どの場面でどちらを使うか

貯蓄や投資商品を比較するなら、APYのほうが正直な数字です。複利込みで実際にいくら受け取れるかを反映しているからです。ローンの場合はAPRが標準の比較指標で、重要な点として、各種手数料を実効金利に織り込んでいることが多くあります。ローンのAPRが表面金利より高くなることがあるのは、このためです。

ふたつの預金口座を比べるときは、必ずAPY同士で比較してください。片方のAPRともう片方のAPYを比べてはいけません。後者の比較は、劣った口座を実際より良く見せてしまうことがあります。当サイトの複利計算機に金利を入力すれば、年ごとの実際の効果をご自身で確かめられます。

よくある質問

+同じ口座なのに、APYがAPRより高くなるのはなぜですか?

APYは複利の効果——年の途中で利息が利息を生むこと——を織り込んでいるのに対し、APRは複利適用前の、表示上の単純な年率にすぎないからです。

+預金口座を選ぶときはどちらで比較すべきですか?

APYです。複利を含めて実際に受け取れる金額を反映しているからです。ある口座のAPYを別の口座のAPRと比べると、劣った口座が不自然に有利に見えてしまうことがあります。

+ローンのAPRが表面金利と違うことがあるのはなぜですか?

ローンのAPRは、各種手数料を実効年率に織り込んでいることが多いためです。開示されるAPRが、そのローンの単純な表面金利より高くなるのはこのためです。

+複利の頻度が高いほど、APYは常に大きく上がるのですか?

頻度が上がるほど差は広がりますが、すでに頻繁に複利計算されているほど追加の効果は小さくなります。日次複利と月次複利の差は、月次複利と年次複利の差よりはるかに小さいのです。

このガイドで使った計算機を試す